Song Gear [2325号]

2008年7月23日
Song Gear [2325号]
本日の日記

*ジャケット写真(撮影:f100fd)
 
 
 
今日はMICA3CHUのI don’t knowと一緒に買ってきた、絢香の新アルバムSing to the skyをご紹介。
もちろん美嘉さん中もあとでご紹介!
(想像以上に長くなったので明日にします)

1年以上前、絢香のファーストアルバムのインプレッションを語りました。
http://14421.diarynote.jp/?day=20070215
めんどくさい人のためにまとめると・・・。
「歌は素敵だしいいと思うけど、ちょっと若さが爆発してる曲。
後日の日記ではセカンドアルバムが楽しみと書いた気がするのですが、そうして今日にいたるのです。

購入したのは正確に言うとM3Cにあわせ火曜日なのですが、昨日はつかれて寝てしまったので今日書きます。
(感想を省略する曲もあります。
なお個人的感想を述べたものです。誰かが酸味を嫌うように、人の好みはさまざまですから、気にくわない感想になっている可能性があります。ご了承ください)

(以下文体が変わります)

*こんなにもエネルギーを感じる曲を僕は知らない。

CDをかけて1番最初が「POWER OF MUSIC」だ。
自叙伝的でもあり、ファンのむけの曲だと思った、彼女が歌うことで笑顔になる人がいれば、それはすなわち歌の力。
シンプルながらも真理を歌い上げており、絢香自身がどのように音楽と接しているのか垣間見られた気がした。

「SKY」
元気が出ると思った。もしも自分が欲にまみれた暁にはこの歌を何回でも聴いてやろうと思った。
枯れてた花、とは手強い敵に負けそうになる自分のことだろうか?
“花”に水をやる余裕もないほど自分が疲れたときは空を羽ばたくことを思ってみると良い、とそんな風に思わせる歌だと思った。
その立ち止まったことがつぼみになって花が開くという展開は、なるほどと思った。我慢や争いの荷を一旦置いて立ち止まることは、停滞のサインではなく、つぼみが発芽するための準備なのだと、いずれは美しい花になるのだと、人生の教典ともいえる歌だと感じた。

「ゴールドスター」
は最高傑作。これを毎日新聞社の前で四六時中流し、週刊現代の前でその詩を朗読してやりたいと思った。
マスコミに義憤を感じている人は多い。マスコミは古文の五段活用みたいに事件が起きると決まって同じ報道になる。
そういう部分をシニカルに書いてるこの歌詞は絢香の柔らかい印象からは連想されない辛辣さが含まれていて、こういう詩も書けるのか、と驚いた。チョコボールでいえば、銀のキョロちゃんが出たような、うれしさがあった。

「魔法使いのしわざ」
ラブソングですね。槇原敬之の中島美嘉も最近この手の歌を出してくれないからストレートに出してくる絢香がいいとおもう。ファンがうらやましい。こういう曲を素直に歌えるのは、ある意味で若さもあるのかもしれない。

「愛も嘘も真実」
土曜のnightという出だしには別にSaturdayNightでいいじゃないか、と思ったが、愛人側の歌だろうか、相手を憎みつつも相手の偽りにおぼれていくもどかしさと苦しさがよく書けていると思う。クールな歌だ。ファーストアルバムのころよりずっとあか抜けたと感じた。絢香は確実に進化していると思う。

「CLAP & LOVE」
おもしろい歌だと思う。日々っていうのは実際のところたいして大きい変化なんて無い。そうやってある意味予定調和の日々を送っていくと、昔持っていたはずの情熱とか思いを邪魔だからと書類入れの奥底に放り込んで忘れてしまうことがある。ある時その事に気づいて、どうして自分は・・・と思う歌。

昔の情熱から遠くの場所にいて、自分の夢を回復させたとき、それがその夢から遠い場所でもそれもまた人生!そんな素敵な歌。

「君がいるから」
君がいるからがんばれるんだとか、一番大切なものは考えるんじゃなく感じるんだという絢香の歌詞は、たぶん多くの人は言わなくてもわかっていることだろう、でもそれを改めて聞いてハッとする人も多いはず。

*このCDはとっても聞きやすいと思った。肩の力が入らなくてね。
絢香の歌は全て彼女自身によって作詞されている。彼女は本当のシンガーソングライターだと思う。着眼点もすばらしく、槇原敬之の曲よりも即効性があってわかりやすい。たぶん高校生や中学生は、人生のバイブルにしてしまう曲もあると感じた。

 
 
しかし(BUT...)・・・。

 
 
もし本当にあなたが何か参考になる曲を聴きたいならば、このアルバムを未開封のままをブックオフに持ち寄って買い取ってもらい、槇原敬之の安いCDを買いあさることをおすすめする。

つまり、ある程度人生を歩いたものにとって絢香は物足りない。

いいと思う部分は確かにあるし、絢香自身の歌唱力は相当なものだろう。でも実際のところ彼女の持ち味が生きていない。

例えば「POWER OF LOVE」などは、新人歌手が数年経って急に歌い出す歌の典型だと思う。歌の力とか、聞いてくれるだけでありがたいとか、聞いてくれる人がいるからどうのこうのっていうのは、正直聞き飽きたし、歌に力があるんだととか歌えば世界は変わるとか口弁たれるのは音楽の教科書に載ってからにして欲しい。自身の歌に神秘性を感じさせたいのなら、陳腐な楽曲アレンジをまず変更させるべき(自身のライナーノーツではファンへの感謝もある、と書いているがそんな保身的になる必要はまだ無いと思う。中島美嘉を見習うべき、初期路線をぶっ壊して今は芸人になってる)

「SKY」は正直翼をくださいの軽いトレース(パクりって訳じゃない)だと思った。こんな歌もあふれるほど市場にある。
争い・プライド・名誉、これを批判することがアーティストだとしたら、明日からこの僕でさえアーティストになってしまう。
もう一ひねり欲しい。もしこれが槇原敬之によって歌われたなら立派な説教ソングと聞こえるのかもしれない。でも槇原は捕まってるから重みが違いすぎる。

「ゴールドスター」
中二病だ。確かにマスコミの報道がひどいというのはわかる。
でも新宿駅で「マスコミは大嘘つきだ!」と叫んで何人の人が僕を白い目で見るだろうか?もしマスコミを批判したいのなら、もう少しちがった点からアプローチしてほしかった。なぜなら絢香自身このCDの売り上げの半分くらいは、そのマスコミの執拗な宣伝による成果の賜物でしょう?それなのに批判するのはすこし筋違いだと思う。もちろん批判したい心は理解するし、悪いとは思わない。でも毎日新聞社の専属コースターになるくらいの力しか持ってないと思う。しかもこの手の曲はMr.Childrenのほうがうまく書けている。

後半の
「地球の裏側で起きてる戦争 It is reality?」
これはさすがにひどすぐる、と思った。日本の反対側の大半は海だ(*1)、そういうことをのぞいたとしても、戦争が悪いと一概に言い切れない微妙な国際情勢を学んで欲しい。戦争が悪いとは、戦争の必要性のない日本に住んでいるから言えることで、日本から少し視線をずらしただけで未だに休戦している国もあることを思えば、この国が奇跡的に平和なだけ。
(*1:参考
http://blog.hangame.co.jp/m_labo/article/15218634/)

「君がいるから」
レーベルを確認してしまった。僕は絢香を聞いていたがいつの間にかZARDのCDに変化してしまったのかと思ったから。
陳腐なイントロ、陳腐な歌詞、ありきたりなコード進行、安っぽい楽器、90年代を彷彿させる。今すぐ名探偵コナンのテーマソングに採用したいとさえ思った。

とにかくひたすらありきたりだと思った。でも僕個人としては古い歌は好きな方なんでむしろハマり曲なんだけどね。

*全体的に・・・

BBC(2)のTOPGEARという番組を知ってますか。その番組では車のレビューをするのですが、日本の番組より遙かに面白い。ひどい車にはとにかく酷評を下す。アンチプリウス、見てて痛快だった。ジェレミーの語り口調が結構好きで今日はそれを参考にして書いてみた。前半は好評で後半は不評。バランス取ってみました。でもどちらも本心ですよ。

絢香のセカンドアルバムは確かにひどいCDとは言えない。
でもおすすめのCDかと聞かれると態度に困るCDだと思う。アルバムは3000円するけど、それを払ってまで聞くべきか?と言われると微妙。レンタルで充分。

前作の方が絢香っぽいな、と思った。全体的にセカンドアルバムは曲が安っぽい。そしてFor Todayは矢井田瞳のLook Back Againを彷彿させるイントロだと思った。

今作の絢香のアルバムはこんな感じ
・君がいるから私がいる的
・世界に目を向けると争いばかりで疲労する的
・大人達は大切ななにかを見失っている的
・愛の魔法は不思議だ的
・ただいるだけで幸せ的
・大切なものは気がつけばある的

欲張ったようで、欲張ってない。じゃiPodで5つ星をつける曲はないのか?
いやそんなことはない。

「愛も嘘も真実」は文句なしの5つ星★★★★★
英詩が少しダサいけど、愛人側からの目線というのがちょっと面白い。嘘と知りつつも受け入れてしまう苦悩はLoveAddictの開き直りのエッセンスと少し通じるものがある。

アレンジもそこそこかっこいいし。
「CLAP & LOVE」はお気に入りの曲の及第点には達しているものの少しだけ物足りない。絢香のボーカルをもっとエレクトリカルパレード(歌)の声みたいに電気っぽく加工してたらもっとかっこいいと思う。
「Why」も好き。アレンジが良し。

で、歌声なんだけど、MISIAをベースに椎名林檎の昔の歌い方を少し垂らすと絢香完成、という感じがする。

やっぱり中島美嘉のSTARSを聞いたときのような感動が無かった。
ただそういう感情が無いだけで最近のあほみたいなJ-POPの中では良作の部類に入れると思うし、たぶんまだまだ成長の過程なんだと思う。歌にもあったように、きっと今は蕾であってその後キレイな花が咲く、と信じて、サードアルバムを楽しみにしてます。

今日のマミ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
追いかけっこ開始。
どちらも気になるみたいで、マミも追いかけるのがわかっているのになぜかサビに近づく・・・。
風邪の完治が心配なところですが、獣医さんには来週行くことになっているので、注意せねば。

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